おうちでできること
咳
お部屋の環境
○加湿器を使ったり、部屋に洗濯物を干すなどして、湿度を保つように工夫しましょう。
○タバコは同じ部屋で吸わないようにしましょう。
○掃除機は排気口からたくさんのほこりが出ています。窓を開けてからかけましょう。
○部屋の空気の入れ換えをしましょう。
○室温は夏は汗をかかない程度、冬は他の部屋との極端な温度差を作らないようにしましょう。
日常生活
■
水分はしっかり摂らせましょう。
○気管支に付着している痰は水分(麦茶・番茶・イオン飲料など)を摂ることにより外に出やすくなります。
■
食事は一回量を少なく回数を多くして、消化の良いものを与えましょう。
○咳が出ることで喉の奥が刺激され、胃の中の物を吐いてしまいます。
○子どもさんは痰を上手に切る事が出来ないために吐いてしまいます
○乳児の場合は、ミルクの一回量を少なく回数を多くして飲ませて下さい。
■
おふろ
○皮膚の清潔を保つことは大切なので、元気があって水分が取れていれば入浴してもよいでしょう。
○お風呂に入ることで湯船からの蒸気を吸い、痰が出しやすくなります。
■
寝かせると咳き込むときは
○小さい子どもさんの場合は抱っこしてあげると楽になります。背中を軽くたたいてあげると痰が出やすくなります。
○少し大きな子どもさんは、背中にクッション等を入れて上半身を高くして寝かせてあげると楽になります。
こんな時は急いで病院へ!
○元気がなく、ぐったりしている
○口唇の色が悪い(チアノーゼ)
○咳込みが激しい
○呼吸の仕方がいつもと違う(回数が多い、肩で息をしている、ゼーゼーがひどい)
○犬の吠える様な咳をして苦しそう(ケンケン咳)
○生後6ヶ月以前で、ゼーゼーがひどく息苦しそうで、ミルクの飲みも悪い
○咳の間の数秒間、息が止まった感じがある
*クループ、喘息発作、RSウイルス細気管支炎、百日咳、肺炎等の病気が原因のことがあります。
嘔吐・下痢
嘔吐や下痢の原因は様々なものがあります。
○ロタウイルスやノロウイルス等、ウイルスの感染の場合
ウイルスには、抗菌薬が効かないため整腸剤等が処方されます。
○カンピロバクター、サルモネラ、病原性大腸菌等の細菌感染の場合
便の培養を行い、抗菌薬が処方されます。
治療
薬も処方しますが、家庭での食事療法がとても大切です。
○吐き気の強いあいだは、しばらくは何も飲ませないでください。
○吐き気が落ち着いてきたら水分を少しずつ飲ませましょう。 (アクアライト、ソリタ顆粒、経口補水液(OS-1)、野菜スープ、薄めたりんご果汁など)
○便のようすを見ながら少しずつ消化のよい食べ物を与えていきます。
こんな時は早めに診察を受けましょう
①嘔吐や下痢を繰り返し、ぐったりしてきた時
②元気がなく、顔色が悪いとき
③唇が乾いて、おしっこが少ない時
④腹痛が強まったり、血便が続く時
⑤高熱が続く時
※①②③は、脱水症状が悪化していることがあります。
熱性けいれん
熱性けいれんは6歳頃までにおこりやすく、発熱にともなっておこる全身けいれん発作です。
体温の上昇時におこることが多いです。
けいれんが起こったらどうするか
○あわてない
○口に物を入れない
○顔を横に向ける
○衣服をゆるめる
○時間、動き、意識等を観察してください。
✚けいれんが5分以上続いているときは、救急車を呼んでください。
✚けいれんが止まったら、主治医に連絡をして指示を受けてください。
予防方法
○薬
発作再発を予防するために発熱の初期にジアゼパム(ダイアップ)坐薬を使用する方法もあります。主治医に相談しましょう。
○使用の目安
37.5~38℃を越す熱が出始めた時、なるべく早く使用しましょう。
8時間後も熱が続いていたら、もう1回使います。
注意
高熱時の不穏状態、悪寒との区別が必要です。髄膜炎、脳炎や脱水症などによるけいれんもあり、注意が必要です。
熱性けいれんとワクチン
通常どおりワクチンを接種できます。ただし、接種後の注意点や対応を主治医から聞いてください。
発熱
お部屋の環境
冷房を使用する場合は、冷えすぎない程度、気持ちよいと思う程度にしてください。(27度前後)
暖房を使用する場合は、加湿も一緒(加湿器、洗濯物を干すなど)にしてください。(24度前後)
冷やし方
本人が気持ちよければ冷やしてください。おでこやわきの下などを冷やすと効果的です。
食事と水分摂取
水分補給は充分にして下さい。
果物、消化の良い物、ゼリー(栄養補給用)などが良いでしょう。
おしっこの量が少なくなることは、脱水症状の1つです。
おしっこの量、回数を観察しましょう。
お風呂
元気があれば入浴してもかまいませんが、短時間にしましょう。入浴後は、なるべく早く寝かせましょう。
解熱剤の使い方
解熱剤は、高熱のために苦しんでいるときに使いますが、病気を治す薬ではありません。
解熱剤の作用をよく理解して使ってください。
①38.5度以上で、ぐったりして元気がない、機嫌が悪い、食欲がない時。
②解熱剤を使う場合6~8時間の間隔をあけて使用しましょう。
③熱が高くても元気なら、むやみに使用しないようにしましょう。